JTCCとは??

93年シーズンまで全日本選手権のツーリングカーレースはグループA規定であった。
そのJTCは日産が誇るグループAスーパーウェポン・スカイラインGT-R人気が頂点
に達し、当時の国内トップフォーミュラであるF3000を凌駕する勢いを見せていた。
そんな中、9年間続いたグループAに代わり、94年からFIAクラス2規定に則ったレー
スへと生まれ変わることになった。イギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)を源
流とする2リッター4ドアセダンによるニューツーリングカーレース、JTCCである。
別名“ニューツーリングカー”と呼ばれるが、イギリスはもちろん、フランスやイ
タリアなどでも同じ2リッターレギュレーションの下でツーリングカーレースが開
催されていることもあり、グループAからクラス2への移行は国際的な流れでもあっ
た。

レギュレーション面を見るとグループAからFIAクラス2規定に変わって異なる点は多
い。グループAでは排気量による車両のクラス分けがあったが、JTCCでは廃止。全
ての参加車両は排気量2リッター以下のエンジン搭載車になる。レース形式は1大会
で2レース行われる。サーキットに足を運べば2つのメインレースを楽しめる。まさ
に1つで2度おいしいレースでした。第1レースのスターティンググリッドは土曜の
予選できまるが、第2レースのグリッドは第1レースの結果がそのまま反映される。
つまり第1レースの勝者が第2レースのポールポジションなのである。レース距離は
1レースあたり90〜120kmで、海外のクラス2レースに比較するとやや長い。ただ
グループA時代(300〜500km)と比べるとかなりのスプリントレースである。ま
た第1レースと第2レースのインターバルはわずか15分しかない。ということは正味
10分程度しかなく、この限られた時間の中で第2レースに向けての準備を終了しな
ければならないため、例えば第1レースでクラッシュや重大なトラブルがあった場合
第2レースの出走を諦めなければならないことになる。その他に、レースカー1台に
ドライバーは1人しか認められない、スタートがローリングスタートではなくグリッ
ドスタートになるなど、スプリントレース色が濃い。





JTCC車両規則(レギュレーション)

JTCCに参戦している車両は、ごく普通に売られている4ドアセダンがベースになっている。
故に見た目はDTMマシン程の迫力はない。しかし子細を見れば、低められた車高・大径の

ホイールとタイヤがタダのセダンではないことはすぐにわかる。まさに“羊の皮を被った
狼”だといえる。

クラス2カーが大規模量産乗用車がベースになっている理由は、基本的にFIAのグループAカ
ーとして公認されていることが条件になるため、連続して12ヶ月間に2500台以上生産さ
れたクルマということになる。さらにボディの全長が4.2m以上あること、かつオリジナル
状態で4座以上あるクルマでなくてはならない。エンジン搭載位置はフロントに限定され、
ミドシップやリアエンジンは認められない。同一シリーズに2ドアと4ドアが設定されてい
る場合は、4ドアモデルを使用する必要がある。後席はグループA規定に準じた空間を確保
していることが条件で、例えドアが4枚あっても極端なクーペ形状のモデルは排除される。
駆動方式はFWDやRWD、あるいは4WDといったオリジナルの方式と同一でなければならな
いが、4WD車に限ってはフロントもしくはリアを殺してFWDやRWDに変更することも認め
られている。また最低重量は駆動方式によって異なり、FWDが950kg、RWDと4WDが10
50kgとされている。RWDがFWDより100kgも重くされたのは、BTCCであまりに強過ぎた
BMWに対するハンディキャップだと思われる(ただし94年シーズン途中より最低重量
がFWDは975kg、RWDが1025kgに変更された)

シャシーに続いてエンジンだが、連続する12ヶ月間に2500基以上生産された量産品をベ
ースにしなくてはならない。もちろんFIAのホモロゲーションを取得することが必要だ。6
気筒以下に限られたエンジンの排気量は2000cc以下だが、ボアやストロークは変更が可
能である。またベース車両に2リッターエンジンが搭載されていなくても、同一メーカー
の他のモデルの2リッター、あるいは排気量を2リッターに変更した他のユニットを使用す
ることもできる。ギアボックスは6段以下ならば自由で、ヒュ−ランドやXトラック、ホリ
ンジャーなどギアボックスメーカーの製品が使われ、いわゆるシーケンシャルシフトを採
用するマシンがほとんど。ブレーキの変更も可能。サスペンションもオリジナル形式を変
えない範囲でアーム類の変更やピロ化も認められる。

一方ボディについてはかなりオリジナル形状が尊重される。量産モデルで装備されない限
り、オーバーフェンダーやフロントスポイラー、リアウィングといった空力パーツの追加
装備は一切認められなかった。が、94年BTCCでアルファ155TSのスポイラー問題が原因
で、95年よりFIAのホモロゲーションを取得したフロントスポイラーやリアウィングに限
り1シーズン1種類のみ装着が許されるようになった。さらにボンネットやトランクリッド
をFRPやカーボンファイバーなどの軽量パーツに変更することも許されていない。燃料タ
ンクは100リッター以下に決められている。





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